転職活動を始めようかと思った時にまず転職サイトを見るという人は多いのではないでしょうか。
転職サイトは求人サービスの中でハローワークに次いで利用者が多いサービスであり、現在では様々な特色を持ったものが存在しています。
転職サイトには様々なメリットがありますから、転職活動ならぜひ使ってください。ただデメリットもないわけではありません。利用するにあたりそのデメリットについては知っておいたほうがいいでしょう。
というわけで今回は転職サイトのメリット、デメリットや数ある転職サイトの中で自分に適したサイトを見つける比較の方法について紹介していきたいと思います。
転職サイトのメリット
転職サイトは転職活動を進めるにあたりとても便利なツールです。数多くのメリットがあるのでぜひ使うことをおすすめします。
ここではそのメリットについていくつか紹介していきましょう。
完全無料で利用可能
これから転職しようという時に、転職サイト利用にお金がかかっていたらたまったものではありませんから、当然利用は無料です。
転職サイトは民間企業が運営していますから利益を出すことは必要なことですが、その利益の出どころは求人を掲載する企業。
掲載する際に○○万円、サイト経由で採用が決まった時に○○万円、オファーメール1通につき○○円など、求人を出す企業からお金を貰いサイトを運営しています。
ちなみに割と高いです。ただだからこそ採用に関して積極的な企業が多いです。いい人がいれば採用したいという軽い気持ち程度で求人を出す企業はそうはいません。
求人の質が高い
高額な掲載料を払うことができる企業が掲載している分、求人の質が高いというのも一つの特徴です。
掲載している企業は大企業が多数あり、年収などの条件面も優れている場合が多くなっています。
検索、応募が楽
転職サイトでは求人検索はもちろんですが、応募することまでサイト内で完結することができるので面接まではどこに行くこともなく簡潔に終わらせることが可能となっています。
求人検索は各社力を入れているので勤務地、職種などで条件を絞り簡単に調べることが可能ですし、新着求人かどうかもすぐにわかるので繰り返し検索する際にも便利です。
求人情報が充実
転職サイトでは簡潔な求人情報だけではなく、仕事内容も詳しくかかれていたり、福利厚生等もしっかり書かれていたりと情報が充実しています。また会社情報や雰囲気なども写真なども交えながらわかりやすく書かれているのが特徴です。
もちろんここで書かれている情報を完全に信じ切って他に何も調べずに仕事を決めてしまうというのはやってはいけませんが、最初に得られる情報が多いというのは大きなメリットであると言えるでしょう。
登録しておけばオファーメールを貰うことができる
スカウト機能がある転職サイトであれば、登録しておくだけで希望にあった企業からのオファーメールを貰うことが可能となります。
メールを貰うことができれば企業の採用担当者とやり取りをすることも可能になりますし、場合によっては書類選考、一時選考免除となり有利に転職活動が進めることができる場合もあります。
転職エージェントに比べて採用されやすい場合もある
企業によっては転職サイトに掲載しつつ、転職エージェントにも依頼をかけている場合があります。
この場合、もし同じようなレベルの人が応募してきた場合に転職サイトから応募してきた人のほうが採用されやすい可能性が高いでしょう。
というのも転職サイトの場合だと、企業がかかる費用は掲載料のみで採用したからと言ってさらにお金がかかることはありません。
一方で転職エージェントは成果報酬となっており採用した人の年収の20%から30%程度を支払うことになります。年収500万円の人を採用すれば100万円以上も支払うということになるんです。
自分のペースで利用可能
転職サイトは登録するのも、登録して利用するのも、実際に応募するのも完全に自分のペースで利用することになります。
とりあえず色々と仕事を見たいなんて場合にはとても有効なツールです。
転職エージェントは登録から利用可能な期限が決められ、あまりのんびりもしているとその期限が過ぎて利用ができなくなってしまいます。
診断テストなどの転職情報が豊富
転職サイトでは転職ノウハウや様々な診断テストなどの転職に役立つ情報が充実しているというのも一つの特徴。
それらの情報は登録していなくても利用可能なものもありますが、診断テストなどだと利用するには登録が必須となっています。
スマホでも使いやすい
あまり時間がない求職者にとって、自宅だけではなく色々な場所で空き時間を利用してちょこちょこ調べることができるかどうかということも重要です。
その為、スマホで使いやすいかという点も重視すべき点ですね。
転職サイトはどこもスマホでの利用も非常に使いやすくなっているので、どこで利用するにも便利であるというメリットがあります。
転職サイトのデメリット
では逆にどういったところにデメリットがあるでしょうか。
検索して見ることが可能な求人数が少ない
転職サイトに掲載されている求人量は、ハローワークで掲載されている求人数や転職エージェントが持っている求人数に比べて少ないです。
ハローワークは掲載が無料という点が強いので中小企業などを中心に数多く掲載されています。
転職エージェントはそのほとんどが非公開求人ですが、転職サイトに掲載されている量の数倍にも及びます。
転職サイトでも実は掲載されている以上の求人があるのですが、多くが公開されずにオファーメール経由での応募しかできない状態になっています。
その為、転職サイトを利用する際にはスカウト機能の利用が必須と言えるでしょう。
サポートを受けることはできない
ハローワークでは相談員が、転職エージェントではエージェントが転職に関するサポートを行ってくれますが、転職サイトでは全てを完全に自力で行わなくてはなりません。
転職活動では色々とやらなくてはいけないことがあります。
履歴書を書いて応募、そして面接日程を調整して面接に挑み、内定を貰うことができればそこから入社日の決定。これらのことを誰の力も借りずに全てを自分の力で行うというのはなかなか大変なことです。
転職エージェントを利用していれば、これらのことに関して多くのサポートを受けることが可能となっています。
採用ハードルが高い
転職サイトは求人の質が高いこと、そして誰もが見ることができた簡単に応募ができることから倍率が高くなり、自然と採用ハードルが高くなってしまっている傾向があります。
その為、人によっては転職サイト経由で何社も応募しても書類選考すら通らないなんて場合もあるみたいです。
無駄なオファーメールも多い
スカウト機能に登録した際に来るオファーメールですが、中には無駄なオファーメールも多いです。
オファーと言いながら、希望職種が当てはまっている人全員に送る単なる企業の宣伝広告になっているものなどもあり、全てが応募者にとって有益なものとは言えません。
またそういったメールは無視すればいいだけですが。
企業情報の入手が難しい
転職エージェントを利用している場合だと、エージェントから対象の企業に関する情報について色々と聞くことができます。
というのもエージェントは企業の採用担当者と直接繋がっている為、応募者の疑問点について直接質問することが可能だからです。
しかし転職サイトのみを利用している場合だとそうも行きません。基本的にはインターネットで調べるしかなく、情報の正確性などもどうしても劣ってしまいます。
数ある転職サイトのうちどれを使う？色々な比較の方法
このように転職サイトにはメリットもデメリットもありますが、利用は無料なのでそのサイト経由で応募するかどうかは気にすることなくとりあえず登録しておいて何の問題もありません。
ただ転職サイトと言っても本当にたくさんのものがあります。当然全部を利用なんてできませんから、ここでは比較の方法について紹介していきましょう。
求人数
転職サイトを利用する際、求人数がどれだけあるかというのはとても重要です。
求人数が多ければ多いほどに選択肢が広がるわけですから、多いにこしたことはありません。
その点で考えるとリクナビNEXTやdodaといった大手転職サイトが優れていますね。やはり大手転職サイトのほうが求人数が多いです。
企業側としてもせっかく求人を出すならば多くの人に見てもらって、多くの人から応募してほしいと思うのは当然のことであり、そうなると登録者数の多い大手転職サイトに求人を出すことになるのは必然的なことです。
採用ハードル
採用ハードルで言うと大手転職サイトのほうが厳しく、逆にあまりメジャーではない転職サイトのほうが採用ハードルは低くなる傾向にあります。
掲載料は大手のほうが高い為、求人の質は大手のほうが多く規模が小さくなるにつれて掲載料が低くなる分質としても下がりますし、応募者数も自然と少なくなるので採用ハードルは低くなってきます。
スカウト機能の有無
スカウト機能は上述したようにメリットが多いので利用は必須です。その為、利用する転職サイトの中でスカウト機能があるものを必ず一つは利用するようにしましょう。
公開されている求人だけで転職活動を行うというのは、かなり選択肢を狭めた危険な方法となってしまいます。
特化型による違い
リクナビNEXTやdodaといった大手転職サイトは様々な業種、職種、年代を扱っている転職サイトであり、誰でも利用することが可能です。
ただ転職サイトの中には特定の業種や年代、年収層をターゲットにしたものもあるので、もし進む先が決まっているのであれば大手転職サイトと合わせて使ってみる価値はあります。
例えばIT業界に特化した転職サイト、アパレル業界に特化した転職サイト、看護師や薬剤師に特化した転職サイト、高年収をターゲットにした転職サイト、第二新卒に限定した転職サイトなんかがあります。
またMIIDAS大手転職サイトのスカウト機能のみをピックアップしたような登録してオファーを持つだけのものもあります。
複数登録の重要性
転職サイトを利用する際に複数に登録するというのは割と重要です。
転職サイトごとに掲載されている求人というのは異なります。
大手企業なんかは採用にかけるお金も豊富にあるのでとりあえず色々な転職サイトに求人を掲載している場合が多いですが、そうではない企業の場合、掲載されている求人はそのサイトでしか見ることができないものです。
一つの転職サイトのうち、8割以上の求人はそのサイトでしか見ることができないものだと思ってください。
ですからチェックする転職サイトが多ければ多いほどに見ることができる求人が増え、その分自分に合った求人を見つけることができる可能性が高くなるということです。
たださすがにあらゆる求人サイトを利用するなんてことは難しいです。私の経験上、頑張って5つのサイトくらいですね。
最初はとにかくたくさんの転職サイトに登録してはみましたが、ほとんどのサイトは徐々に使わなくなっていきました。
結局全部無料、とりあえず使ってみれば良い
まあ何はともあれ転職サイトにしろ転職エージェントにしろ利用は全部無料です。
とりあえずどちらも使ってみて自分に合ったものを見つけるというのが一番いいんじゃないかなと思います。
転職サイトは自然と自分が求めているものに合った転職サイトしか使わなくなりますし、転職エージェントも利用してみて自分に合わないと思えば辞めればいいだけです。
せっかく無料で充実したサービスを利用できるわけですから最大限使ってみるのがいいですね。
