転職回数が多いと転職するのが難しくなる、企業に嫌がられるというのが日本の転職市場における通説です。
ですからむやみやたらに転職を繰り返すのは避けなくてはなりません。
ただすでに転職の回数を重ねてしまったのはもう変えようがない仕方がないこと。
そこでここでは転職回数の平均や、転職回数別の転職対策についていきます。
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転職回数の平均
転職はあまりすべきではない、できれば新卒で入社した会社で長く続けるべきだという考えが広まっている日本ですが、それに反して転職する人は思いの他多いもの。
特に入社3年目いないの人が多く、離職率は高卒や短大卒の人が5割、大卒でも3割以上もあります。
そういた人の中には複数回転職を繰り返している人もいて、多い人だと10回以上転職経験があるなんて人もいます。
では平均的にはどれくらいになるのでしょう。ここでは年齢別に平均転職回数を紹介します。
20代の場合
転職サイトenの「退職について」という記事によると、転職回数の内訳は以下の通り。
- 転職経験なし・・・37%
- 1回・・・39%
- 2回・・・13%
- 3回・・・8%
- 4回・・・2%
- 5回以上・・・1%
平均回数は1回程度。思いの他転職を経験している人は多く、転職したことがないという人は少数派となっていることがわかります。
30代の場合
続いて30代の転職回数の内訳。
- 転職経験なし・・・20%
- 1回・・・24%
- 2回・・・21%
- 3回・・・19%
- 4回・・・8%
- 5回以上・・・8%
平均回数はおよそ2回。
30代になると5人に4人は一度は転職を経験しているという状態で、半分以上の人は複数回の転職を経験しているというこtになっています。
40代の場合
最後に40代の転職回数の内訳。
- 転職経験なし・・・14%
- 1回・・・17%
- 2回・・・19%
- 3回・・・19%
- 4回・・・12%
- 5回以上・・・19%
平均回数は2.6回。
この年代になると5人に1人は5回以上の転職を経験しています。
中には10社以上転職を経験しているという場合も少なくはありませんね。
どれくらい転職回数が多いと不利になる?
転職回数は確かに転職に影響を与えます。
もちろんそれだけで転職の結果が決まるわけではありませんが、転職回数が多いことは悪い印象を与えてしまう場合が多いです。
ではどれくらいの転職回数で悪い印象を与えてしまうことになるのでしょうか。年齢別に紹介していきます。
20代の場合
20代の場合、2回目の転職でも印象はあまり良くないです。
特に20代前半の場合はかなり悪い印象を与えてしまう場合がほとんど。社会人経験自体が短い中で、短期間のうちに転職を繰り返してしまったことによって、すぐに辞めてしまう人材だというイメージを持たれてしまいます。
20代後半の場合はどういった転職をしたか次第。1社目、2社目、3社目と一貫性がある場合にはそれほど悪い印象を与えませんが、まったく違う仕事を転々としていると印象は悪くなってしまう場合が多いです。
20代で転職回数が2回あり、3回目の転職になると2回目の時よりもさらに急激に印象は悪化。何か問題がある人物だと決めつけ書類選考で落とされてしまう場合が非常に多くなってしまいます。
30代の場合
30代の場合、2回目の転職に関しては特別避けられるということは少ないようです。
大卒だとしても社会人経験は30歳時点で8年。8年もあれば1回くらい転職したことがあってもまあおかしなことではありませんからね。
ただ3回目になるとマイナスと見られることも増えてきます。
もちろん30代前半と後半では違い、年齢が高くなるほどに転職回数は許容されるようになっていきますが、年齢が高くなると転職回数以外の面で転職が難しくなってしまいますね。
40代の場合
40代の場合は3回目の転職でもそこまで悪い印象を持たれないことが多いです。
社会人経験が20年もあれば、それくらいあってもおかしいことではありませんからね。
10年に1回だと特別ストレス耐性が弱いといった問題もあるとは考えらえませんし。
ただ4回以上になると徐々に悪い印象を持たれるようになっていきます。
何度も転職を繰り返していることによって、40代に求められている高い専門性や希少なスキルが身についていないと判断されてしまう場合がある為です。
業界によってもかなり違う
転職回数に関しては全体的に見てこのような傾向がありますが、業界によってもだいぶ異なります。
ホテル業界、飲食業界、アパレル業界、または看護師や医者、薬剤師などでは転職を繰り返すことに対してそれほど抵抗感は少なく、転職回数が先ほど述べた回数より多くても転職で特別不利にならないという場合もあります。
転職回数が多い場合の対策
はっきり言って、これから転職しようと思えば転職経験は少ない方がいいし、理想を言えばこれまで転職したことがありませんという方がいいのは確か。
企業にとってみれば、これまで何度も転職を繰り返してきたと言う人より、入社してからこれまで一つの会社で頑張ってきたという人の方が、すぐ辞めてしまったり問題を起こしてしまうような人を採用してしまうリスクは圧倒的に低くなりますから。
ただだからと言って必ずしも転職回数が多い人が落とされて、転職回数がない人が採用されるかというとそんなことはありません。
転職回数の多さはやり方次第で十分挽回可能です。
なぜ転職したのかという理由は必ず答えることができるように
まず当然聞かれるのが、なぜこれまで転職をしてきたのかということ。
この回答は必ず準備しておきましょう。
その理由は不満によるものではだめ。前向きに考えた結果転職をしてきた、明確な目的をもって転職をしてきたということをアピールしてください。
これが答えられなければ、「何かあったらすぐに辞めるんだろうな」と思われてしまい、まず内定を貰うことはできません。
これまでの転職に自分なりの筋を通す
過去の転職が同じ職種であればまだいいんですが、あれこれと仕事を変えてきた場合は「目的なく転職してきているからまたすぐ辞めるだろう」、「一つのことをやりきっていないからスキルが身についていないだろう」と思われてしまい印象は悪いです。
その為、これを覆す為にこれまでの転職に対して自分なりの筋を通し、転職に一貫性を持たせるようにしたいです。
一見すると全く共通点なんてないものであっても、あれこれと関連付ければ以外に共通点は見つかりますから、後付けでもいいので理由を考えましょう。
転職によって得られたもの、反省したことを挙げる
過去に何度か転職をしたことによって、どういったことが得られたのかというのも重要。
ずっと一つの会社で働いてきた人に勝つ為には、転職したからこそ得たものが必要です。
転職したことは失敗だった、転職してもいいことは特になかったなんてことになればわざわざリスクをおかして転職回数が多い人を採用したいなんて思いません。
また、せっかくの機会から自分でプラスになるものを見つけることができる人と、何も見つけることができない人なら当然前者を選ぶ企業がほとんどです。
ただ転職を繰り返してしまったことに関して、ずっと働き続けた場合に比べてどういったことが劣ってしまったと想定できるかということを認識し反省することも大切。
自分の欠点、欠けている部分を理解しない、理解しようとしない人間は今後の成長も期待できませんからね。
最後に
転職回数が多いことが現状あまり良しとはされていないのは確か。
しかしもう終わってしまったことは仕方がありませんよね。
職歴書で嘘を書くのはばれた時のリスクが大きのでやってはいけませんから、事実は事実として受け入れなくてはなりません。
ただしっかりと準備していけばその事実を覆すことは十分に可能。ぜひ覆すことができるように、準備を進めていってください。