転職するならブラック企業ではなくホワイト企業。とはいってもホワイト企業がどこにあるのかよくわからないという人は多いかもしれません。
知名度のある大企業だからと言ってホワイト企業であるとは限らないし、意外に中小企業であってもホワイト企業が多かったりするのですが、転職活動時では中々判断がつかない場合も多いのは事実です。
ただ、入社してしまってからでは手遅れであり、なんとかして転職活動時に見つけたいものですよね。
そこで今回はホワイト企業の中途採用求人の探し方について紹介していきます。
ホワイト企業とは
まずは簡単にホワイト企業とは何かという企業について紹介していきましょう。
元々、サービス残業などの労働基準法を守らないような行為を行ったり、パワハラなど従業員を追い込むような行為を行い社員を使い捨てにするような企業のことを「ブラック企業」と呼んでいましたが、
それとは正反対に社員にとって働きやすい環境が整っている会社のことをブラックとはま反対のホワイト企業というようになりました。
働きやすい会社ということに決められた定義はありませんが、年収が高い、休みが多い、福利厚生が整っているといったことが挙げられます。
ホワイト企業の特徴
もう少し具体的にホワイト企業の特徴を見ていくことにしましょう。
年間休日が120日以上
休みの多さは働きやすさに直結する部分であり、転職理由としてどの年代においても上位にいますから非常に重要な部分と言えるでしょう。
平均日数としては113日程度ですが、ホワイト企業としては120日が一つの指標になると考えましょう。
120日は、土日に合わせて祝日休みだった場合の休日数。土日祝しっかり休めることができれば、休日数としては多いほうです。
残業時間が30時間以内で残業代がしっかり支払われる
残業は全くしたくないと思っている人もいるかもしれませんが、正社員として働く場合の残業時間としては30時間以内というのが一つの指標です。
残業する場合、企業は労使間で36協定を結びますが、その36協定を結んだ場合の残業時間の上限は年間360時間となっており、1ヶ月あたりで考えると30時間という計算になります。
これ以上残業する場合特別条項付きの協定を結ぶことになるのですが、本来これは臨時であることが認められた場合に限ることであり、しっかりした会社では何年も連続しないはずです。
有給休暇が取りやすい
有給休暇は労働者にとっての権利であり、利用する際に企業は違う日にしてもらうことができるものの、拒否することはできません。
ただ、実態としては有給休暇をとろうとしてもダメと言われたり、取ることができない雰囲気になっていたりもして、有給消化率はたったの50%です。
しかしながら企業の中には消化率100%の企業もあり、取りやすさは企業によってまちまちです。
福利厚生の充実
福利厚生には、住宅手当や家族手当のように直接の収入となるものもあれば、保養所などのように間接的な収入につながるものもあります。
充実していればしているほど、給料が増えているのと同意義であると考えられますから、働きやすさという観点では重要です。
ただ企業によっては福利厚生ほ不公平であると考え、全てを給料として支払っている場合もあり、福利厚生が充実していないからといって一概に悪いとは言えません。
福利厚生面を見る時には年収も合わせてみることが必要になります。
教育制度が充実している
ホワイト企業は、ブラック企業と違い社員を使い捨てにするのではなく長い目でしっかり育てていこうという意思を持っている為、教育制度が充実している傾向にあります。
年収が高い
年収は高ければ良いというものではありませんし、仕事の内容や年齢によっても変わってくる部分であるので金額としてこれという金額を決めることはできませんが、やはり高いほうが良いというのは事実。
同じ仕事の内容であれば、高い給料を出している会社のほうが社員のことを考えている場合が強く、他の面でも優れている傾向が強いです。
離職率が低い
離職率は、上述したような環境によって働きやすい環境があるので自然と低くなるのがホワイト企業です。
新卒3年以内の離職率としては、大卒の平均が3割程度ですが、ホワイト企業では1割未満になることが普通です。
ただ採用人数の少ない企業の場合、健康面の問題や結婚など会社の働きやすさとは関係なく退職する人がでた場合に増えてしまう為、1割以上に行ったからといってホワイト企業ではないとは言いきれないので注意が必要です。
ホワイト企業への転職難易度
上述したような特徴のあるホワイト企業ですが、難易度として考えた場合どうでしょうか。
大企業の難易度は高い
大企業の場合、ただでさえ知名度がある上でホワイト企業としての評判も知れ渡っている場合がほとんどである為、難易度としてはかなり高くなってしまう傾向にあります。
ただ、大企業であってもBtoB企業で世間的な知名度が低い企業の場合には多少難易度は低くなる可能性があります。
ほとんどの場合は経験者採用で、それ相応の実績やスキルを持っていることが必要とはなります。
中小企業なら未経験からも転職可能
よく隠れホワイト企業なんて言い方をしますが、中小企業のようなあまり知名度がない企業の場合、ホワイト企業であっても倍率は低く、企業によっては未経験から転職することも可能です。
条件が良いのは大企業と思いがちですが、中小企業であっても条件の良い企業は多数存在します。
もちろん平均的に見れば大企業のほうが年収の高さ、休日の多さ等は優れていますが、それはあくまで平均であってすべて企業だとは思わないでください。
ただ中小企業の場合だと情報が少ない為、なかなか見つけることができないというのが難点として挙げられます。
ホワイト企業の求人の探し方
ではここからホワイト企業の求人の探し方を紹介していきましょう。
平均勤続年数や離職率のチェック
離職率のチェックは当然なんですが、併せて平均勤続年数も見るようにしてください。
ホワイト企業であればあるほど、社員にとっては居心地は良くなりますから平均勤続年数も自然と長くなっていきます。
ただし合わせて会社の設立年数も確認しておきましょう。設立年数が短ければそれだけ勤続年数は短くなってしまうのも仕方ありません。
月給に惑わされない
求人票を確認する際、決して月給には惑わされずに年収を見るようにしましょう。月収だけのっている会社は正直あまり信用できません。
というのも、月給は残業代等によって変動することが多い、ボーナスがどれくらいなのかという点も不明という問題点が生じてしまいます。
年収で書かれているが幅が400万円から800万円と書かれている場合に関しては、そこまで心配する必要はありませんが、面接時点で確認しておくことは必要。
幅が広い理由として経験年数や年齢で変わってくることが多いです。これらの理由によって給料に差がでるのは当然のことです。
ただ、中にはあたかも高収入の可能性があると見せかける為だけにそう書いてある場合もあるので注意は必要です。
求人票が親切、ごまかしてそうな書き方をしていない
月給もそうですが、休日数などでも求人票ではわかりにくい書き方をしている会社もありますよね。
条件の良い会社であればわかりにくい書き方をする必要はありません。
例えば休日数だと年間の休日数を明確に書いてくれればいいのですが、完全週休二日制なんて書き方をしている場合、祝日は?年末年始は?と疑問が残ります。
そういった場合、たいてい労働者にとってあまりメリットはない条件であると考えたほうが良いでしょう。
労働条件や残業時間などは必ず事前に確認する
求人票を見ているだけではあまり労働条件を確認することはできません。
確認することができるものと言えば休日数くらいでしょうか。
残業時間や有給休暇消化率、福利厚生の内容といった部分については求人票には書かれていません。
ただこれらも入社する前には必ずチェックしなくてはならない項目です。
扱っている商品をチェック
扱っている主力商品が独自の高い技術に伴った真似される可能性が低いもの、利益率が高いものであるほうが良く、逆に薄利多売によって利益を出している場合は条件面であまりよくない場合が多いです。
どんな商品を売りにしているのかという点は一つ気にしておくべきポイントでしょう。
ハローワークより転職サイトや転職エージェント
ホワイト企業を目指して転職するならば間違いなく転職サイトや転職エージェントを使ったほうが可能性は高くなります。
ハローワークの場合は求人を掲載することが無料であるが故、経営状態があまり良くない企業、離職率が高く人の入れ替わりが激しい企業なんかも多数存在しています。
一方で転職サイトや転職エージェントは求人を出すのにお金は非常に高くなってしまう為、それなりにしっかりと人材を採用とし育てようと考えている場合が多くなっています。
もちろんあくまで確率の話であり、転職サイトや転職エージェントに求人を出している企業であってもブラック企業の会社は存在していますので、しっかり見極めることは大切です。
情報収集の為にも転職エージェントの利用
求人情報に掲載されている情報はほんのわずかであり、ホワイト企業かどうかを見極める為にはもっと多くの情報を収集する必要があります。
その為にネットで情報を集めたり、時には直接近くにまで行って夜中に電気がついていないかなどをチェックしてみたりもしていく必要がありますが、それでもわからない情報もあります。
それらの情報に関してできるだけ情報を収集する為にも転職エージェントは必ず利用するようにしましょう。
転職エージェントは企業とつながっている為、求人情報に掲載されていない情報から社風といったことまで多くの情報を教えてくれることができる場合があります。
ホワイト企業は多数存在している。自分には無理だと思わないように。
現在あまり良いとは言えない企業で働いている人の中に、ホワイト企業の存在はしっていても自分には無理、転職できないとやる前から諦めてしまっている人がいるかもしれません。
しかし、思ったよりもホワイト企業は多数あって、誰にでも入社できる可能性があります。
まずは転職活動をスタートさせてみましょう。