転職はいつすべきなのか、人生において多いな決断となる転職活動だからこそどうせなら良いタイミングで転職したいと考えている人は多いでしょう。
転職のベストなタイミングを決める要素には色々なものがあり、人によっても大きく変わってくる部分です。
そこで、今回は転職のタイミングを見計らう方法について、様々な要素を紹介していくことにしましょう。
Contents
転職のベストタイミングは人それぞれ
転職のベストタイミングというのは、人によって異なります。
転職には色々な決定要因があるとともに、それぞれの人がどういった転職をしたいかによっても異なってきます。
以前までは転職に関して、入社3年未満に転職してもまともな転職はできないからとりあえず3年は働け、転職は35歳が限界であるという35歳限界説などが言われていました。
しかし現在の転職市場では第二新卒者の転職需要の増加、ミドル層の転職需要増加に伴う転職者年齢の増加によって過去の考え方が今も通用するわけではありません。
だからこそ自分がどういった転職をしたいか、そしてどういったものによって転職のタイミングが変わってくるかをよく知る必要があります。
転職時期、どの月がいい？
1年の中で転職市場が活発になる時期というのは一定の法則があります。
求人の増える時期
一般的に求人が増える時期は2月、3月、9月と言われています。
ちょうど年度末、半期末のタイミングであり4月入社、10月入社として割と大きな人数を一括で採用する傾向にあるのが特徴です。
このタイミングで大きな人数をまとめていれることによって、新入社員と同じタイミングで研修を行うことができるなど、企業にとっても大きなメリットがあります。
大企業の場合、中途採用自体は1年中行っていることが多いですが4月、10月はあらかじめ決められていた定期入社分、その他は人手不足や急な新規プロジェクト対応で行われる場合が多く、当然前者のほうが採用人数は多くなります。
倍率の低い時期
倍率に関していえば、必ずしも上述した月に低くなるわけではありません。
上述した月では、求人数が増えると同時に求職者の数も増えますし、逆に求人数が少ない時期というのは求職者の数も少なくなる為、年間通して気にするほどの倍率の変動というのはあまりありません。
倍率は月による影響よりは、社会情勢などによる影響が強いので特別気にする必要はないでしょう。
勤続年数
続いて勤続年数の話を紹介していきましょう。
早期離職は転職に不利になるというのを聞いたことがある人も多いかもしれません。これに関しては実際にある話で、1度転職した後で3年働かずに転職する場合はやはり不利になる場合が多いです。
ただしこれは新卒で就職した会社から転職する場合は少し違います。
新卒入社3年以内
少し前まではとりあえず3年働けという言葉もあり、どんな仕事でもとりあえず3年は働く必要があると盲目的に考えている人も多いかもしれませんが、昨今の転職事情を見れば決してそんなことはありません。
入社3年未満の場合は通常の中途採用とは違って第二新卒の枠で転職することになりますが、第二新卒を対象とした求人は非常に増えており、大手企業も積極的に行っています。
第二新卒としての転職が特に優れているのは未経験職種への転職がしやすいという点です。
基本的に過去の仕事での専門的な経験は重視されず、ポテンシャルの高さを重視して採用者を決めることになる為、職種の経験がないことが不利には働かないというメリットがあります。
勤続年数3年以上
勤続年数が3年以上となればその職種としての経験があると認められ、即戦力として働くことができる人材として転職活動を行っていくことになります。
この場合はその仕事でのより高いスキルや実績があることが重視されると思われがちですが、決してそういうわけではありません。
それならば勤続年数が長ければ長い人のほうが圧倒的に有利となってしまいます。経験3年の人と経験10年ではさすがにスキルも実績も各段に違いますからね。
勤続年数が少ない人には若いという武器があり、逆に勤続年数が長い人には高いスキルという武器がある。どちらを重視するのかは企業がどういった人材をほしいかによって違ってきます。
年齢
年齢に関しては若いほうがよいというのが一般的な考え方ですが、近年は能力が高いミドル層への需要も高くなってきます。
年齢と転職のタイミングを考えた時、単に若ければ若いほうが良いというわけではありません。
ただ多くの企業ではやはりスキルの高さよりも年齢の低さを重視していく傾向があるのは確かなことであり、転職のしやすさというと20代が最も良いというのは正しい認識とは言えます。
経験者採用の場合
経験者採用の場合、いくら若くても企業が求めているスキルや経験を持ち合わせていなければ採用に至ることはありません。
企業が求めているスキルが備わっているというのがまずは条件になってきます。
ただ一般的には20代後半が最も転職しやすくなります。この年代は仕事での経験もそこそこ豊富で、基礎的な部分ではなく応用して仕事を行ってきた経験も持ち合わせている場合が多い為、企業側からしばしば好んで採用されています。
若さの点から柔軟性があり仕事への適応力も高いというのが一つの理由でしょう。
その為、転職のタイミングを考えた際には20代のうちにというのは一つの正しい答えだと思います。
未経験者採用の場合
未経験者採用の場合は経験者採用と違って直接仕事に生きるスキルがない為、特に年齢面での影響が色濃くなります。
それゆえにタイミングとしてはできるだけ若いうちにというのが答えになります。
できることなら過去の経験等を気にせず採用活動が行われる第二新卒として転職できるうちに転職してしまうのがベストです。
収入
転職する場合、収入面でどうなるかというのも気になる部分ではありますよね。
転職するタイミングによって、収入が変化してしまう可能性がでてきます。
ボーナス
転職するならボーナスを貰った直後に辞めるのが最も良いタイミングになります。
ボーナスを貰えないまま辞めてしまった場合、次の会社でボーナスを貰えるタイミングで在籍していたとしても査定期間（一般的に夏なら10月から3月、冬なら4月から9月）に在籍していないのでほとんど貰うことはできません。
ただもしボーナスを貰ってから辞めようと思っていても退職する意思をボーナス支給前に伝えてしまうと支給されないもしくば減額されるといった会社もある為、就業規則についてはよく確認するようにしてください。
退職金
退職金に関して言えば、最も多く貰えるのは一度も転職しなかった場合。そして転職するタイミングが遅くなればなるほどにトータルで貰える退職金の金額少なくなることになります。
定年時には満額貰える退職金も自己都合で退職する場合、退職金から減額される金額が多くなってしまう為、定年を迎える会社でいかに長く働くことができるかによって退職金が大きく変わってきます。
とは言え退職金に関しては会社によって金額も違えば全くでない会社もあり、転職することによってむしろ貰える退職金の額が増えるなんて場合もあります。
仕事
転職のタイミングを決めるものは金銭面や転職のしやすさだけではありません。
現在の仕事のこともタイミングを考える大きな要素となります。
仕事に対するストレス
人間関係が上手くいかない、成長することができない、残業が多すぎる。仕事をしていると色々とストレスを感じることがあります。
転職を考える理由としても、こういった理由によるものである人が多いのではないでしょうか。
これらのストレスによって勢いで仕事を辞めてしまうというのはあまり良くないことかもしれませんが、時には我慢せずに仕事を辞めることが必要になることもあります。
これらのストレスはあまりに大きなものになるとうつなど精神的な問題につながってしまう可能性があるからです。
一度精神的な病にかかってしまうと、回復するにはそれないの時間がかかることになるとともに転職時に企業から敬遠される理由にもなってしまいます。
もし今の状況が限界と感じているならば、年齢や勤続年数、仕事のスキルといったなんてものを気にせずに転職してしまったほうが良い場合もあるのです。
プロジェクトの進行
円満退職を考えているならば現在自分が携わっているプロジェクトがひと段落してからにしたほうが良いというのは確か。
プロジェクト真っ只中の中で退職することになれば、職場に与える影響も大きくなってしまいいらだちを覚えられてしまうことはどうしても多くなってしまいます。
とはいえ結局退職することになるわけですから、自分をそこまで犠牲にする必要はありません。
昇進
昇進が近い場合、昇進してからの転職がいいのか、それとも昇進する前の転職がいいのかといえば、前者のほうが有利になる場合が多いです。
役職がついていることによって安心感を覚える企業もありますし、何より昇進によって収入が増えたことが転職時の年収に影響する場合が多々あります。
転職時、前職での年収がその後の一つの年収を決める為、昇進によって年収が上がっていればそれだけ基準は上がることになります。
ただ昇進してからと思ってだらだらと会社に居続け年齢が高くなってしまうと逆に転職がしにくくなる可能性もでてきます。
結婚、出産
女性の場合、結婚や出産のことを考えて転職を決意する人も多いでしょう。
企業にとって、残念ながら出産を喜ばしいものだと考えてはくれない場合も多いというのは否定できません。
社員に出産がある場合、産休や育休によって1年以上職場から離れられることを覚悟しなくてはなりませんし、しかも育休終了後に退職する人も多い為です。
その為、転職するならばできれば結婚前にしてしまう方が転職はしやすいでしょう。
また出産に関してはできることなら転職後1年以上たってからが良いです。入社1年未満の場合は育休取得を拒否される可能性があります。
転職需要の変動
転職のしやすさに最も影響するのは、転職需要の変動によるものです。
主には景気の変動に合わせて転職需要も変動していきますが、この影響はかなり大きなものです。
今は超売り手市場となっており有効求人倍率は1.4倍を超えていますがリーマンショックの時には0.4倍を切っていました。
もし他のタイミングが自分の中でベストであると思っても社会の状況がそうでなければ転職が上手くいく可能性はかなり低くなります。
幸いなことに現在は特に転職がしやすい状況ですから、この状況が続いているうちに転職を済ませてしまうというのは特に重要になってきます。
転職活動は始めておこう
転職のタイミングを計るものとして、今回紹介したように色々なものがあります。
ただ、結局のところは自分にとって良い会社を見つけることができたならばそれが転職すべきベストタイミングです。
その為、転職活動はいつかいつかとは思わずできるだけ早い段階で始めておくことをおすすめします。
就職活動と違って転職するかどうか、いつ転職するかを決めるのは自分自身だからこそ、その選択肢を十分に生かすようにしてみましょう。
