ベンチャー企業の大きな発展がニュースでも取り扱われ、非常に魅力を感じた人が転職するケースが非常に増えています。
実際ベンチャー企業には大きな魅力があり、成功することができたならば大きなものを得ることができるでしょう。
しかし必ずしも成功するとは限らず、失敗してしまう人も多いのがベンチャー企業への転職。
もしあなたが今転職先の候補としてベンチャー企業を挙げているならば、一度冷静になってリスクも知っておく必要があるでしょう。
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大企業からベンチャー企業が正解か間違いか
就職市場、転職市場で非常に人気があり倍率も高い大企業。働くことを望んでいても全員がその願いを叶えることができるわけではありませんよね。
働きたくても働くことができなかった人にとってみれば、わざわざ大企業に入社できているにも関わらず、その会社を辞めて不安定なベンチャー企業に転職するなんていうことは理解することができないかもしれません。
いざ大企業を辞めるなんてことになれば、周囲からはかなり反対にもあうでしょう。もったいない、絶対に後悔する、そんな風に色々な人に言われることになります。
結果を見ないうちから間違いと決めてかかられるわけです。
ただ中には大企業からベンチャー企業に転職したことによって大きなものが得られたという人も実はたくさんいるのも事実であり、大企業で働き続けることが正解でベンチャー企業に転職することが間違いだなんてことは一概に言えることではありません。
ベンチャー企業への転職が正解か失敗か、それはどちらにも転びうることです。
ベンチャー企業に転職するメリット
ベンチャー企業に転職することに関しては、大企業を退職してまで行う大きなメリットがある場合もあります。
まずは一体どういったメリットがあるのかということを確認してみましょう。
自由な働き方
会社としての規模が大きいわけではなく、できて間もない会社ですからルールや仕事の進め方などが固定されすぎてはいなく、割と自由に仕事を行っていくことができるのが一つの特徴。
大企業では一社員の意見なんて聞いてすらもらえない場合がほとんどですが、平社員でも直接提言して自分の希望通りの仕事をすることができることもあります。
もちろんそれに合わせて責任も増えますし、未知の状態で仕事をする分時間もかかります。ただそれすらも面白いと思える人はかなり向いているかもしれません。
ストックオプション
会社が従業員に対して、会社の株式を将来取得する権利を与えるストックオプション。
会社がだめになってしまえば意味がないものになってしまうものの、上場し株価が上がっていけば株を持っていれば持っているほどに大きな株の売却益を得ることが可能となります。
大企業においても持ち株制度がありますが、より大きく上がる可能性があるのはベンチャー企業ですし、ストックオプションは株が下がった場合に権利を行使しなければ損はしないというメリットがあります。
年収大幅アップの可能性
年功序列制度を導入し、いくら優秀な成績を収めていようともなかなか出世することができない大企業に比べて、若くても一気に出世し役員になることだってあるのがベンチャー企業。
年収でも大企業のサラリーマンでは得られないような金額を手に入れることができる可能性があります。
大企業で役員になろうと思ったら相当高い競争率を勝ち抜いていかなくてはならないし、なれる年齢も相当高くなってからですよね。
会社に対する思いが強くなる
会社が小さいころから勤め、徐々に会社が大きくなっていくということを目の当たりにできるという点もメリットの一つ。
既に大きな会社で歯車の一つとして働くのではなく、自らの力で会社を大きくしていったということを実感できるのは仕事のやりがい、モチベーションに繋がっていきますし、人生も充実したものになるかもしれません。
ベンチャー企業に転職するリスク
ベンチャー企業で働くことはこのように様々なメリットがあります。
ただこれらのメリットが実現されるのはあくまで会社が上手くいった場合に限られること。
まだ会社が大きくない状態では様々なリスクがあることを忘れてはいけません。
将来が未知
会社の存続率は実はかなり低く、5年で15%程度、10年で6%程度しかありません。
設立間もないベンチャー企業は、一歩間違えば倒産するリスクは大企業に比べると圧倒的に高くなります。
倒産してしまえば夢に描いていた高年収やストックオプションによる大きな報酬を手に入れることなく終わってしまいますし、年齢が高くなってから倒産されては転職することも大変です。
現時点では非常に魅力的な商品を生み出し、経営者も非常に魅力的であったとしても一寸先は闇。大企業のように長期間耐えるような資金力もないのであっという間に潰れてしまうかもしれないという覚悟を持っておかなくてはなりません。
労働環境が悪い
大企業に比べると、残業時間や休日といった労働条件は悪い場合が多く、仕事づけの毎日を送ることになってしまう可能性があります。
また福利厚生面でもあまりよくはありませんね。
ベンチャー企業にあこがれて入社したものの、あまりの長時間労働によって退職する人は決して少なくはなく、離職率は高めになっています。
社内トラブル
共同経営者同士でのトラブル、社員間でのトラブルなども大企業に比べて多いのがベンチャー企業。
まだ決まっていないことがあったり、不安定な部分が多いからこそ、それぞれの思いなどがぶつかりあってしまって様々なトラブルが起こりえます。
責任のなすりつけあいなんて言うのもよくありますね。
ベンチャー企業に対する大きな勘違い
ベンチャー企業にはこのようにメリットもあれば、逆に大きなリスクもありますから働く際にはよく考えてから判断しなくてはなりません。
またベンチャー企業で働くことに対して勘違いされていることも多いです。
例えばベンチャー企業に入れば成長できるという点。
確かにベンチャー企業では大企業ではできないこともあるし、自由に動ける分色々なことにチャレンジすることはできるでしょう。
しかし大企業のように会社として育成をしっかり行ってくれるようなことはありません。大企業には過去の経験からどういったことを行えば社員を育成することができるかというノウハウもあります。
人によっては大企業でしっかり育成してもらった方が成長しやすい場合もありますし、ベンチャー企業で自ら行動していくほうが良い場合もあります。
結局は人それぞれ。自分がどちらの人間なのかを良く見極めなけければ転職して後悔することは目に見えています。
やりがいがあると考えている人も要注意。人によっては大企業で大きな規模の仕事をしていたほうがやりがいを感じることができる人もいます。
現実は失敗して後悔する人も多い
実際、大企業を辞めてベンチャー企業に転職して後悔する人というのはとても多いです。
思ったように会社が伸びてくれなかったという場合もあれば、思っていたようにはやりがいを感じることはできなかったなんて意見もあります。
人間関係に四苦八苦している人もいれば、仕事のやりにくさにうんざりしてしまった人もいます。
何よりほとんどの人は収入面で落ちてしまっていることがほとんど。一時的には上がったとしても、昇給があるはずだった大企業に対して転職してから全く昇格がないベンチャー企業では数年後に結局逆転される場合も少なくはないみたいです。
もちろん成功した人だっています。会社が成功して役職も上がって年収で2000万円以上になった人にもあったことはあります。
ただどちらが多いのかというと、転職を後悔している人が多いような気がします。
ベンチャー企業の探し方
ここまで見て、不安だ、やめておいたほうがいいかなと悩むくらいなら正直やめておいたほうがいいと思います。
それでも自分は成功するんだと思っている人はベンチャー企業に転職したいという人はぜひチャレンジしてみるべきです。
ベンチャー企業を探す場合、転職サイトや転職エージェントを利用して転職活動を行うのが基本となりますが、それだけではよくわからないという人もいると思います。
そんな時はベンチャーキャピタルが投資している企業を中心に探してみるのがおすすめ。
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